支部長:田爪 宏二(京都教育大学)
事務局長:萬木 はるか(京都市発達障害者支援センター「かがやき」)
事務局:京都市伏見区深草藤森町1 京都教育大学 田爪研究室気付
支部メールアドレス:info[at]jacdpkyoto.org
支部ホームページ:https://jacdpkyoto.org/
京都支部規約
2024年度総会報告

京都支部2025年度総会・第1回研修会

2025年5月25日、京都支部にて支部総会の後、第1回資格更新研修会が開催されました。

今回の研修会では、京都教育大学保健管理センター教授の上床輝久先生を講師としてお招きしました。上床先生は精神科専門医として長年臨床に携わってこられ、現在は大学の保健管理センターで大学生や教職員といった大人の方々への支援に従事されている、発達障害分野のエキスパートです。

研修テーマは「『大人の発達障害』-発達障害における治療と支援-」として、3時間にわたって充実した内容をお話しいただきました。

発達障害者支援は多職種連携およびライフステージを通じた切れ目のない支援が大切ですが、その一方で支援者は他職種の視点を学ぶ機会や自身がかかわるライフステージ以外の発達障害当事者の姿を知らないことも多いのが実情です。今回の研修は、「大人の発達障害」について精神科医の視点を学ぶ機会となりました。

特に印象に残ったのは、発達障害はASD、AD/HD、LDが混合して現れることが多いが、それに惑わされることなくよく見極め、主たる特性をつかみ、それに対して効果的な支援を行うことによって、当事者の困難が解決するという考え方でした。また、精神科医ならではの薬の使い方、効果やその副作用についての解説は、具体例を踏まえながらの説明で非常に興味深いものでした。診断名の告知についての考え方もうなづきながら聞いていました。発達障害の治療についての実例もたくさんご準備していただいていたのですが、時間の関係でお聞きできなかったのが残念でした。参加者からは「また次回企画されたならば続きをぜひ聞きたい」という声も多く聞かれました。

この研修を通じて、発達の時間軸に沿った支援や理解の重要性について、参加者全員が深く考える機会となったことと思います。大人の発達障害への理解が深まることで、より効果的で継続的な支援体制の構築につながっていくことを期待しています。

京都支部 第2回支部研修会開催報

2024年10月6日、京都支部にて第2回支部研修会が開催されました。この日は会場の別棟では英検の試験が行われ、受験生たちの熱気が漂っていましたが、研修会もそれに負けない活気ある雰囲気で進行しました。

今回の研修会では、常盤会学園大学の清水里美教授を講師としてお招きしました。清水先生は新版K式発達検査の開発に関わり、その分野のエキスパートでもあります。研修では、学齢期の子どもを対象にした新版K式発達検査2020の事例を2件取り上げ、結果の解釈や支援計画についての事例研究を行いました。

新版K式発達検査2020は、実施や結果の解釈に高度な訓練が求められますが、清水先生は支援計画を立てる際に「子どものため」という視点を常に忘れないことの重要性を強調されました。特に、困った行動があった場合でも、その行動を単に抑えるのではなく、子どもが楽しめることやできることを増やす支援が必要であり、その結果として問題行動が自然に減るという考え方が多くの参加者に深い印象を与えました。

さらに、グループ討議では、さまざまな職種や立場の参加者が意見を交わし、互いに新たな視点を得る貴重な機会となりました。多様な立場の専門家同士が連携し、協力することの重要性も改めて認識され、研修会は実りあるものとなりました。

京都支部総会および第1回支部研修会が2024年5月26日に行われました。
このところ京都は暑い日が続いており、当日の最高気温は28度でした。
大教室いっぱいの参加者の熱気も相まって、エアコンが欠かせない状況となりました。
研修会の講師は京都教育大学発達障害学科教授の小谷裕実先生でした。
発達障害のお子さんを何十年と継続して見守ってこられた経験をもとに、幼年期、学童期、中学生、高校生、大学生、社会人とそれぞれの時期における問題や関わり方をお話しくださいました。
参加者からは、先のライフステージへの見通し、切れ目のない支援の大切さ、他職種連携と本人によるさまざまな視点の大切さが学べた、などの感想が寄せられました。
写真は会場となった京都教育大学と大学内に自生するヘビイチゴ

2023年度総会報告
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