臨床発達心理士会を、質量ともに発展させましょう

       一般社団法人日本臨床発達心理士会

       理事長 近藤清美

はじめに

 会員の皆さんが臨床発達心理士として首尾良く様々な業務をされていくために、士会の社会的認知の向上が不可欠であると考えています。未だに「臨床心理士」と混同されていたり、様々な雇用基準に「公認心理師・臨床心理士」はあっても「臨床発達心理士」が認められていない状況があったりします。

 また、先日中央官庁の方と話をする機会があった際、会員4000人程度の組織ではなかなか業務を依頼できる信頼感がないというような話も出てきました。能登半島地震が起こったときに厚労省から支援要請があったのは臨床心理士会でありJDDネットでありました。また、実際問題として、私たちに要請があったとして、それにきちんと応えられるかというと心許ないものがあります。先だってある地方の弁護士より、「子の引き渡し強制執行」に関して依頼がありましたが、近隣に対応できる会員がおらず、お断りしたということもあります。

 より多彩で会員のニーズに合った研修機会の拡大や、すべての会員が少なくとも年に一回はスーパービジョンを受けられるような体制を作るなどして、会員の力量を高めていくことも求められています。

 社会的認知を高め、実際に「役に立つ」臨床発達心理士を確立するために、質量ともに発展した臨床発達心理士会を作っていきたいと思います。

目標 

 ・2030年までに7500名の臨床発達心理士会を作る

 ・会員にSVの出来る会員(SV資格取得者など)を会員数の1割にし、会員が盛んにSVを受けて力量を高められるようにする。

呼びかけたいこと (5年間のうちに、少なくとも以下のうちの一つを実行していただくことを呼びかけます)

 ・「臨床発達心理士」になっていただきたい方、ふさわしい方を紹介してください。

 ・「臨床発達心理士」資格を取っていただきたい方に資格取得を勧めてください。

 ・「臨床発達心理士」資格を取りたい方に、資格取得についての情報を提供してください。

 ・「臨床発達心理士」資格を取りたい方に、SVをはじめとした取得支援をしてください。

 ・「臨床発達心理士」になっていただきたい方に、本会「準会員」となることをお勧めください。

 ・臨床発達心理士会のポスター、準会員募集のポスター、入会案内のリーフレットを、貼り出したり、配布したりしてください。

 ・大学教員である会員の方に。 1科目でも結構ですから臨床発達心理士資格取得に必要な大学院科目のシラバス認定を「臨床発達心理士認定運営機構」に申請し、承認されたならば「臨床発達心理士資格取得に関わる科目の一部を履修できます」ということを大学から広報するように取り組んでください。

 ・1回以上資格更新をしている方で、以下の条件を満たす方は、積極的にSV資格(臨床発達心理士認定運営機構が定める「臨床発達心理士SV」資格)の取得を申請してください。https://www.jocdp.jp/qualifier/become-supervisor/

以下のいずれかの経験がある方。ただし、3)、4)、5)のいずれかが含まれていること

1)臨床発達心理士申請者のための臨床実習指導の経験

2)スーパービジョンの経験

3)臨床発達心理士としての実践経験①:支援を必要とする対象児・者への支援経験

4)臨床発達心理士としての実践経験②:コンサルテーションの経験

5)臨床発達心理学に関連する研究論文・著書

6)臨床発達心理士としての実践研究の発表

7)臨床発達心理士資格更新研修会の講師経験

8)資格認定委員会が主催する指定科目取得講習会の講師経験

9)臨床発達心理士認定運営機構あるいは臨床発達心理士会(支部を含む)における役員等の活動経験

具体的な取り組み方や、ポスター、リーフレットをはじめとして、それに必要な資料や情報は、士会のウエブサイトに掲載していきます。第一期として4月1日までに、https://jacdp.jp/expantion/ に掲載します。オープンしましたらまたお知らせしますので、そこを参照していただけばと思います。また、ポスター、リーフレットなどは郵送でもお届けしますので、必要な方は必要部数を事務局にご請求ください。各支部にも一定部数お届けします。

同時に、職能に関する相談などは「よろず相談室」を開設しましたので、そちらも活用していただければと思います。 https://jacdp.jp/activity/yorozu/

「呼びかけ」のPDFファイル